今年の冬もようやく終わりが見えてきました。 私たちが住んでいる南東北の冬は今年はあまり雪が降りませんでしたが、やはり寒いものは寒いです。
昨年二人目の子供も生まれてお家時間が多かった冬でしたが驚くほど暖かく快適に過ごすことができました。
注文住宅を建てる際にこだわったのが窓です。
家づくりで一般的には「窓は多く、開けられたほうが明るく開放的で良い」と思われがちですが、快適さを求めわが家はその逆を行きました。
窓を減らして暗くならないか、開かない窓ばかりで空気によどみがないかなど建てる前は不安もありましたが、実際に住んでみてこの窓の選択こそが冬も半袖で過ごせる快適さにつながりました。
今回はわが家が採用したAPW 430のこだわりと、窓の枚数を減らしても明るく開放的に暮らせる理由について書いてみます。
そもそもの窓を減らし、あかない窓を増やす
家全体の窓の枚数は、1階と2階を合わせてもわずか12枚。
高性能なサッシでも開閉できる構造である以上、わずかな隙間が生じるリスクがあり、断熱性能を落とす大きな要因になることはわかっていたので可能な限り減らしました。
しかし窓を減らすということは家全体が暗くなってしまうリスクもあります。
そこで我が家の一階はリビングと庭をつなぐ窓と、キッチンの高窓2枚のみ開閉できる窓にしました。
さらにそれ以外の窓については気密性を高めるために引き違い窓を1枚も採用せず、開閉できる窓の種類や数も絞り込みました。
そしてあえて開かないFIX窓を積極的に採用しました。もちろん樹脂サッシです。
FIX窓はガラスと枠が完全に固定されているため、経年劣化による隙間風の心配がほとんどありません。
12枚の窓に厳選し、7枚をFIX窓にしたことで家のC値を0.4(引き渡し時)まで下げることができました。
高性能住宅において気密性(C値)をどこまで高められるかは、工務店の技術も大事ですが窓の設計にも大きく左右されます。
厳選した開口部
1階で開閉できるのは、リビングの大開口スライディングとキッチンの高窓の2枚です。
リビングと庭をつなぐ窓にAPW431の大開口スライディングを採用し、一般的な引き戸のような使い勝手で大きな出入り口と採光を気密性を高めたまま確保しました。
とても大きい窓でH2400なので明るく、キッチンの高窓と対角になるように配置してあるので窓を開けたときに風がよく通ります。
一種換気を採用したため換気に問題はないのですが、やはり天気のいい日には窓を開けると気持ちが良いですね。
滑り出し窓は引き違い窓より気密性が高い
2階は各部屋1枚ずつ開閉できますが、日中使用することは少なく、照明をつけることが多い考え高窓や小さめの窓にしました。
そしてどうしても開閉が必要な箇所についても、気密性を最優先して縦滑り出しまたは横滑り出しの窓を使用しています。
2階は各部屋1枚ずつ開閉できますが、日中使用することは少なく、照明をつけることが多い考え高窓や小さめの窓にしました。
一般的な引き違い窓は、レールの上をを動く構造上どうしてもわずかな隙間があります。
もし隙間がなければ、扉を横にスライドさせる際に摩擦で扉を動かすことができなくなってしまいます。この構造が気密漏れの主な原因です。
風が強く吹いた際も引き戸は風圧で扉がわずかに浮いたり動くため、隙間風が発生しやすくなります。
一方、滑り出し窓はグレモンハンドルなどで窓枠に対して押し付けるように閉まります。
隙間なく閉まることで外の騒音や冷気をシャットアウトし、風圧がかかっても気密性能が損なわれにくいのです。
そのほかにも引き戸は開閉のたびにパッキンが枠とこすれるため摩耗が進みやすく、パッキンが削れたり形が崩れたりすると、新築時よりもさらに気密性が低下してしまいます。
対して滑り出し窓は押し付ける動作がメインであるため、パッキンへの負担が比較的少なく長期間にわたって高い気密性能を維持しやすいと思います。
高窓とすりガラスで明るい空間
窓をFIXにすると風通しが不安と思われるかもしれません。
冬場子供たちのために加湿器をガンガン焚くので我が家も建てる前は少し心配していました。
高断熱・高気密を実現するために導入した第一種換気システムのおかげで窓を開けて風を通さなくても家の中の空気が循環してくれるので、結果的にも窓の役割を「換気」ではなく「採光」と「プライバシー確保」に特化させて正解でした。
高い位置に配置した窓にはすりガラスを採用しカーテンをつけませんでした。
視線を遮りながらも一日中安定した光を取り込んでいます。
西側に窓を配置しなかったため夏のじりじりとした西日が入ることもなく、冬のまぶしい光に悩まされることもありません。
最高です。
玄関という巨大な窓も忘れてはいけない
窓の枚数を12枚に絞りAPW 430で固めたわが家ですが、もう一つ忘れてはならない大きな開口部があります。それが「玄関ドア」です。
窓は12枚しかないけれど、玄関ドアも壁の断熱材よりは心もとなく実質的には13枚目の大きな窓のようなものですからね。
どれだけ窓を高性能にしても、玄関ドアの断熱性能が低ければそこから冷気が侵入し、足元の冷えや結露の原因になってしまいます。
我が家ではYKK APの高断熱玄関ドアイノベスト D50を採用しました。
イノベスト D50を選んだ理由:70mmの圧倒的な厚み
イノベスト D50の最大の特徴は、扉の厚みにあります。 一般的な断熱ドアが40mm〜60mm程度であるのに対し、D50は70mmという圧倒的な厚みを誇ります。この厚みの正体は、中にぎっしりと詰まった高性能な断熱材です。
これにより、玄関特有の土間のひんやり感をシャットアウトし、玄関ホールからリビングまで温度差のない空間を実現しています。
採光と断熱の両立
玄関は暗くなりがちなので「採光窓」を付けたいという要望もありましたが、窓を付けるとどうしても断熱性能は落ちてしまいます。D50にも採光デザインがありましたが、熱還流率が大きく下がってしまうため採用しませんでした。
ただ、イノベストd50の採光窓はトリプルガラスです。
ハウスメーカーの標準でつく玄関扉の採光窓はダブルガラスまでのことが多いので、断熱を考えてお家の窓をトリプルガラスにされた方はイノベストd50の採用をお勧めします。
家の中で一か所だけ断熱性能の低い開口部があると、そこだけ結露するなどの原因にもなっていしまいますからね。
冬暖かく過ごすための「窓の断捨離」
窓を絞り、開閉方法を滑り出しタイプに限定することは、南東北の冬を快適に過ごすための戦略的な選択でした。
- 隙間のないFIX窓をメインに据える
- 開ける窓は気密性の高い滑り出し窓に絞る
- どうしても開口部を大きく取りたい場合、APW431のような気密、断熱特化の窓の採用を検討する
この徹底したこだわりにより、家中どこにいても温度差のない、最高に快適な住環境が完成しました。これから家づくりをする方には、ぜひ「本当にその窓は必要なのか?あく必要があるか?引き違い窓である必要があるか?」と一度考えてみることをおすすめします。

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